ギリシア本土から近く、エーゲ海のほぼ真ん中に浮かぶ11の島々がスポラデス諸島です。ギリシア語で「散らばった島々」を意味するとおり、4つの大きな島(スキアトス、スコペロス、アロニソス、スキロス)が並び、その周りに小さな島々が散らばっています。このあたりの島の特徴は緑が多く、ターコイズブルーの海とのコントラストがとても美しいことです。映画「マンマ・ミーア」の監督は、スポラデス諸島のこの景観に感激し、ロケ地として採用したと言われています。リゾート地として若者に人気が高いスキアトス島、ギリシャのなかで最も緑が豊かな島といわれるスコペロス島をはじめ、観光地化されていない素朴なスキロス島、アロニソス島まで、自然景観がたいへん美しい諸島です。

エヴィア島は、本土の東にある、ギリシャで2番目に大きな島です。本土とは地続きではなく、ハルキスにある2つの橋でつながっています。島の北西の端には天然温泉の湧くエディプソスがあり、湯治場としても有名です。

スキアトス島

スポラデス諸島で最も観光地化されており、若者に人気がある島です。美しいビーチと賑やかなナイトライフを楽しみに、夏には若者が大勢訪れます。賑やかに過ごしたい人は、スキアトスタウンの中心地に泊まるといいでしょう。近年建設されたホテルやレストラン、クラブがひしめいている都会的な町です。

島には60の美しいビーチがありますが、最も有名なのは、エーゲ海でも1、2を争うと言われる美しい砂浜、ココナリーズビーチです。他にも賑やかなバナナビーチ(ビッグバナナ)やヌーディストビーチのスモールバナナ、静かなクセニアビーチなど、ミコノス島と同じく、目的によってさまざまなビーチがあり、自分の目的に合わせて、思い思いに過ごせます。

スコペロス島

たいへん緑が多い島で、大部分が松林、オリーブ、プラム、アーモンドの木々に覆われています。2008年のハリウッド映画「マンマ・ミーア!」のロケ地に選ばれてから、この島は国際的に高く評価され、有名になりました。

また、この島には全国的に有名なとてもおいしいチーズパイがあります。薄い生地をくるくると巻いて作られた伝統製法のチーズパイはこの島ならでは。島に訪れたら、ぜひ食べてください。
町の中心地の東に位置するエヴァンゲリストリアス修道院は、この島を代表する素晴らしいスポットになっています。

アロニソス島

群島に点在する小さな島々に囲まれたアロニソス島は、スポラデス諸島の中で最も人里離れた場所にあり、珍しい海鳥、イルカ、地中海のモンクアザラシなどが生息する、北スポラデス国立海洋公園の一部になっています。ギオウラには、新石器時代の鍾乳石の洞窟があり、野生のヤギの希少種が繁殖しています。ピペリは、地中海のアザラシや海鳥がたたずむ国立公園で、無許可でのアクセスは禁止されています。

スキロス島

アテネから船で3時間半、スポラデス諸島の最南端の島です。ギリシャ神話にはスキロス島がとても多く登場します。

スキロス島は、スポラデスの他の地域からの距離と交通の悪さから、あまりメジャーな観光地ではありません。そのため、大勢の人混みから離れてリラックスするのにとても最適な場所です。鍾乳石のある海食洞がたくさんあり、小型ボートに乗って洞窟に入るツアーもあります。ボートでグリファダの美しいビーチがあるサラキノ島を訪れることもできます。
観光地化されていない島なので、地元住民の多くの風習が、何世紀にもわたって守られています。島の教会で年間を通して行われる地元のお祭りは、島の雰囲気を体験できるチャンスです。

エヴィア島

クレタ島に次いで、ギリシャで2番目に大きな島です。島には28℃~86℃までの鉱泉が80か所以上あり、温泉保養地としても知られています。また、16世紀に船乗りたちが住み始めて作られた、小さな漁村リムニは、エヴィア島の素敵な観光スポットになっています。